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美味しさへのこだわりと挑戦! / ビン燗(かん)殺菌法


日本酒は今から1000年以上も前に製法が確立されたといわれます。そして室町時代(1400年代)には、加熱、殺菌し、酵素の動きを止めて香味の熟成をはかる「火入れ」が行われていたと記録されています。

美味しい日本酒を造るには、原点に立ち返ることが重要だと私たちは気づきました。その上でたどりついたのが、「ビン燗殺菌法」という昔ながらの火入れ方法です。


これは、お酒を人の手で一本ずつお湯の中に入れるという大変手間のかかる手法であるため、現在ではほとんど行われておりませんが、日本酒本来の旨味を丸ごとビンに詰め込むには、この火入れ法を取り入れるべきだと考えました。

酒造りの作業がオートメーション化された現在では、火入れを二回行う効率的な手法が、多くの蔵で採用されています。まず一回目、原酒を蛇管(じゃかん)器等で火入れします。一度殺菌した原酒をタンクの中で熟成させてから、澱下げ、炭ろ過割水を行い、二回目の火入れを行い、熱酒をビン詰めして出荷するという方法です。確かに、この方法はたいへん効率的ですが、酒の旨味を損なうリスクも実のところ否めないのです。


今回私どもが採用した火入れ方法は、ろ過を一回行い、旨味をたっぷり残したお酒を生酒のままビン詰めし、ビンごとお湯の中に入れて殺菌するというものです。火入れを行った後は容器を密閉し、急速冷却して冷蔵設備へ移します。

その具体的な手順は
 1.生酒をビンに詰めて、半打栓します。
 2.それをビンごと湯煎火入れします。
 3.温度が上がるとお酒が膨張し、半打栓の隙間から空気が抜けます。
 4.そこで完全に栓をします。
 5.急速に保冷温度に下げます。
   ビンの中は、真空ではありませんが空気がとても薄い状態になりますので
   酸化による劣化を極端に減らすことが可能となります。


この火入れ方法によって、お酒本来のコク、香りが残り、旨味を保つことができるのです。なおかつ、ビン貯蔵であるため、容器中の空気が少なく、タンク貯蔵に比べて品質の劣化が圧倒的に減少することになります。


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